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サブルーチン

 サブルーチンとは、プログラム中の機能の一まとまりを独立させ、名前をつけたもの。サブルーチンの機能を利用するには、名前で呼び出せばよい。サブルーチンは、手続き、関数と呼ばれることもある。
 サブルーチンを利用する意味は、以下の二つである。

  1. 1.共通の処理を一つにまとめることにより、メモリを節約する
  2. 2.処理に名前をつけて呼び出すことにより、プログラムが短く分かりやすくなる

 歴史的には、サブルーチンが発明された目的は上記 1.である。昔のコンピュータはメモリが極度に不足していた(例えば4Kバイト)から、少しでもメモリが少なくてすむように、共通の処理を一まとめにしていたのだ。昔のプログラミング言語(例えばFortran)の中にはサブルーチンにつける名前の上限が6文字までなどと少ないものがあるが、これもメモリ節約の一環であろう。

 しかし、コンピュータの大容量化に伴い複雑・巨大なアプリケーションが書かれるようになると、一まとまりの処理に名前をつけることにより、プログラムが書きやすく・読みやすく・保守しやすくなることが分かってきた(すなわち、2.の効用)。処理に名前をつけることは一種の抽象化と言える。サブルーチンを積極的に利用し、プログラムを小さな機能単位に分解していくことを手続き抽象という。

 手続き抽象を行うには、サブルーチンの名前を適切につけることが大切である。だから、最近の言語ではサブルーチンに長い名前(例えば64文字)をつけられるものが多い。

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